猪名川町唯一の国指定重要文化財
この神社は明治になるまでは「九頭大明神」と呼ばれていて、水の神である「龍」が祭られていました。
多田(川西市)辺りにいた九つの頭を持った蛇(九頭龍)を祭っていたと思われます。この九頭龍を殺し
たのが源満仲で、この蛇が死んだ辺りは、今も九頭死(現在の川西市にある地名)と呼ばれています。
明治の神仏分離令により、現在の社名となりました。
祭神は天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)で、古事記に見られる天の岩戸開ききに登場する力
持ちの神様です(再び天照大神が天の岩戸に隠れないよう、この岩戸を投げて落ちたのが信州の地で、
その地に建てられたのが戸隠神社の由来です。
現在の本殿は大永4年(1524 室町時代)に造営された町内最古の建築物で、昭和54年5月2日に国の
重要文化財に指定されています。一間春日造極彩色の小さな(床面積が一坪に満たない2.86㎡)美しい
社殿は、先年大修理がほどこされ雨覆いで保護されています。
撃虹梁(つなぎこうりょう)の形および組物・破風(はふ)・懸魚等の形式手法に室町中期頃の手法がうか
がえ、県下では,この種の形式社殿として貴重な遺構とのことです。
(写真は猪名川町H・Pより掲載)