寛永3年(1626)、相誉(そうよ)上人によって開かれた浄土宗の寺。本尊は阿弥陀如来。
如意輪観音を安置し,お乳がよく出るご利益のある”乳の観音様”と呼ばれた。元禄年間には転入寺と表したが、現在の天乳寺と呼ばれるゆえんである。
木喰仏は、「自刻像」と「勢至菩薩」「観音菩薩」の3体が遺されている。
「自刻像」は、背名にある文化四年五月十八日の日付けより、最後の自刻像と考えられる。
「勢至菩薩」と「観音菩薩」の2体は、全身がくまなく墨で塗られている。また、背中合わせにするとピタッとくっつくことから、一本の木を縦割りにしたことがわかる。
自刻像
勢至菩薩像
観音菩薩像
木喰仏の背面には,様々な情報が記されています。
仏像の名前や完成した年月日、自分の名前・年令、また彫像を手伝った大工さん(與清:よせい)の名前もあります。
「日本千タイノ内」とあるのは、木喰上人は千体の仏像を彫ることを大願に全国を廻っていたのですが、その内の一体であるということです。
2010年5月30日、木喰明満仙人二百周年の法要には、”歌う尼さん”こと、”やなせなな”さんの記念コンサートもあった。
自刻像の隣りには、「松尾大権現倚像」が”特別出座している。
特別出座の松尾大権現倚像
天乳寺
兵庫県川辺郡猪名川町 万善29
※見学は事前予約が必要です(072-768-0434)拝観料:無料
阪急バス、ふれあいバス:川床口下車 北東へ徒歩5分
※お車は道路をはさんで向いの「道の駅いながわ」をご利用下さい。