沖島〜日本でただ1つ、湖に人が暮らす島~その2

 上の写真を見て、太平洋?それとも日本海?、いずれにしても、どこかの外洋だと思われる方が多いのではないだろうか。ところが、ここは琵琶湖なのである。湖で水平線が見られるのか?この光景を見た時、私はちょっとした感動を覚えた。

 

 日本最大の湖・琵琶湖。そこは多くの観光資源を抱え、漁業資源としての貴重な場を提供する恵みの湖(うみ)である。だが近年の漁獲高の減少と漁師の後継者不足、そして沖島では、急激な人口減少が続いており、今後日本が直面するいくつかの課題が眼前に迫っている。

 

 前回に続き、日本でただ1つ、湖に人が暮らす島・『沖島』について、私が参加した『地域資源発掘モニターツアー』からのリポートを含めて紹介したいと思う。そして、沖島ファンが一人でも増える事を期待する。

 

 

忘れかけていた情景と人情、どこか懐かしい場所,いつの間にか人を癒してくれる場所、

それが離島・沖島だ。

 『地域資源発掘モニターツアー』が沖島町離島振興推進協議会により募集があったのが今年の8月。ツアーは9月と11月の2回あり、どちらも島内見学のあとにディスカッションという形式だった。

 

 ツアー2回目は11月11日(土)、快晴の中で開催された。

初めは沖島一周クルーズ。船の名前はもんて丸。沖島では何でも『もんて』がつく。冒頭の水平線が見える写真は、このクルーズ船から撮影したものだ。

 

 上の写真も、琵琶湖の何気ない、のどかな風景を写した1枚である。絵になるなぁ。

※沖島を巡る遊覧船『もんてクルーズ』は、4月~10月まで、7名から申し込める(予約制)。

 船からは、厳島神社(弁財天)の赤い鳥居もよく見える。

井伊家の守護の夢枕に、沖島の笹岩に移りたいという、神様のお告げがあって築かれたと伝えられているそうです。ここも絵になる風景です(インスタ映えする?)。

 沖島はそのほとんどが山に覆われており、島の中心部に展望が望める広場が二つある。その内の一つ、『見晴らし広場』(尾山=宝来ヶ獄、標高225m)から見た風景が上の写真だ。湖と山が織りなす、素晴らしい眺めである。


手作りで味があるサイン。サインはわかりやすい事が第一だ。

ケンケン山の登り口から見た漁港と島の中心部。

今や風物詩ともなった島の主要交通手段、三輪自転車。いずれも“名車”揃いです。


 沖島は、対岸の堀切港と、1日12便の「おきしま通船」によって結ばれている。

堀切漁港から沖島漁港まで3.3km。島の面積1.52㎢、周囲6.8km。

 市道総延長は約2,900m、うち1,100mは道路有効幅員1m前後の軒先道路である。

 

 昭和30年代に約800人だった人口は,現在約250人。近年はその減少傾向が著しい。全国平均を大きく上回る高齢化、とりわけ漁師の高齢化と後継者不足は大きな問題だ。

 

自給自足を基本とする生活スタイル、

 

自動車が走らない安心・安全な町、

 

琵琶湖の恵みによる湖(うみ)の幸、

 

360度のパノラマが楽しめる山の頂、

 

刻々と表情を変えて夕陽を映す澄んだ空、

 

心暖かい島民の人情、

 

いつか見た懐かしい町並み、

 

 沖島を訪れる観光客は年々増えている。その中から、「沖島に移住したい」という若者の声も少しずつ聞こえてきている。

 

 沖島に暮らしたい、沖島で(在宅の)仕事がしたい、沖島でアートに打ち込みたい、また、企業研修の場として、あるいは、ただぼんやりと読書をして過ごす、色々な目的があって沖島を訪れる、沖島に移住する、そんな人達が増え,沖島が再び活性化していくことを心より願っている。

 

 

沖島については

沖島町離島振興推進評議会

https://montekite.com/