沖島〜日本でただ1つ、湖に人が暮らす島~その1


   多くの人を“癒し”へと誘ってやまない

沖島ワールドへ、ようこそ!

 

 

 みなさんは「沖島」をご存知だろうか?

島と言っても海に浮かぶ島ではなく、湖にある島だ。日本で最大の淡水湖である琵琶湖には、4つの島がある(うち1つは岩礁)。国宝の竹生島神社がある竹生島はよく知られているが、そのうちの一つが沖島なのだ。私は今夏この「沖島」の存在を初めて知った.

 

 そこで今回は、この沖島について簡単にリポートしようと思う。実はあることで猪名川町と全く無縁ではないのだが、それは後述することにしよう。

 

 沖島は、離島振興法により離島振興対策実施地域に指定されている“離島”なのだ。

離島というと我々は、海に浮かぶ島と思いがちだが、ここは湖上である。

そのため、“海無し県の離島”というユニークなキャッチフレーズがついているのだ。

 沖島は、琵琶湖の東南部のほぼ中央に有り、近江八幡市に属する。対岸の堀切港から一日12便の通船がでている(運賃は片道500円)。上の写真は船から堀切港を見たものだ。

 約10分間の“船旅ということになる。


対岸には休暇村・近江八幡のリゾートが見える。

 沖島が見えてきた。湖岸には、弁財天を祀る厳島神社の赤い鳥居が見える。とても印象的な光景だ。



 沖島港に近づくと「もんてきて沖島」の文字が見える。「もんて」とは、島言葉で「帰ってきて」の意。

 この「もんて」は、「もんてきて」「もんてみて」「もんてクルーズ」「もんてマップ」「もんてくって沖島めし」など、あらゆるシーンで使われている。大変便利というか、一度聞いたら頭から離れない、インパクトの強いフレーズだ。


沖島港に到着。郵便配達の人も乗っていた。

港のすぐ前にあるのが漁業会館。ここで昼食がとれるし、お土産を買う事もできる。

 会館の入口にある売店。漁師の奥さんたちでつくる『湖島婦貴(ことぶき)の会』が、湖の幸を使ったお土産を売っている。他にアイスクリームやお酒(沖の雫)、手作りのカラフルな室内履きまであり、帰りの通船を待つ間の時間を楽しむことができる。


沖島の全体図。観光する場所が広場2ヶ所しか選択肢がない、ような気もするが・・・。

沖島の拡大マップ。民宿にカフェや神社、お寺の案内なども出てきた。

ふ〜む・・・。


漁港と湖岸に沿って立ち並ぶ家々。


 沖島には自動車もバイクも走っていない。従って信号も、横断歩道もないのだ。

住民の移動はもっぱら(三輪)自転車なのである。だからネコも安心して歩ける?


 迷路のようないくつもの路地がある。港から沖島小学校までの路地・ホンミチは、水産庁選定の、未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選に選ばれている沖島のメインストリートなのである


 島の西側、湖岸に沿って遊歩道が続く。春には桜のトンネルとなるのだ(まだ見ていないが)。

 これも海と違って塩害がない、淡水湖ならではの風景といえる。


遊歩道の先には、昔、一区画を千円で買ったことから『千円畑』と呼ばれる畑が広がる。漁を終えた奥さんたちが、ここでおいしい野菜をつくっている。


 沖島は、和銅年間に近江の国守であった藤原不比等によって、奥津島神社が建立されたというからその歴史は古い。そして、沖島に本格的に人が住むようになったのは、保元平治の乱の後,源氏の落人7人が移り住んだことに始まるという。

 この源氏の落人が清和源氏の末裔であり、清和源氏の祖・源満仲によって多田銀銅山が開発されたことから、猪名川町との少なからぬ縁があるのだ。

 

昭和のレトロ感あふれる、癒しの島・沖島。

 

 まだ行ったことがない、という方にはぜひ一度は訪れて頂きたい。

琵琶湖に浮かぶ“離島”・沖島。ここには現代社会における、ある意味で“最先端”な事がある。それについては、次回であらためて紹介したい。   

 

 

 


沖島については

沖島町離島振興推進評議会

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