● ネズとモッコク

清水のバス停から西側の山に入った所に大師堂がある。ネズとモッコクは、今から5百年近く前の大永年間、その大師堂境内に植樹されたと伝えられ、昭和63年に兵庫県指定の天然記念物になりました。同所には杉の大木もあり、境内は幽玄な雰囲気に包まれている。





ネズ

ひのき科の常緑樹。別名ネズミサシともいう。葉の形が針形で、先が鋭くとがっており、ねずみの通り道に置くと避けて通ることからこの名がついたという。

幹周り2.4メートル、高さ約20

メートル。


 

 

 

 

モッコク

つばき科の常緑高木。

小さな花が夏に咲き、庭木としてひろく植樹されている。

幹周り2.85メートル、高さ約18メートル。

この種としては大変めずらしいとのことで、「北摂の巨樹30選」にも選ばれている。


大師堂

大永2年(1522)創建の棟札がある。弘法大師を深く信仰していた祖先が,夢のお告げで、備前の人が一夜で刻んだ大師像を安置していたが、高野山の旅の僧三人が屋根の茅を抜いて持ち帰ったところ、参詣者が減っていったとの言い伝えがある。

安永4、5年頃に全焼したが、同8年(1779)に再建された。

木版の大師さんは今も残されている。



巨木(左は杉、右はモッコク)と大師堂。ひんやりとした境内は、時の流れが止まったような感覚をおぼえる。


● 観音堂の大モミ(肝川)

 戸隠神社(国の重要文化財)に向かって右側に観音堂があり、その境内にモミの巨木がある。周囲4.6メートル、樹高27メートル、樹齢4〜5百年といわれる。この地域の人々を見守るシンボルとして親しまれている。県指定郷土記念物で、モミとしては県内第5位の巨木である。

目の前にした時に、その大きさに圧倒されそうになる。