猪名川町の冬の風物と言えば、阿古谷地区の寒天作りです。町内では明治中頃に盛んになり、昭和初期には7軒の業者がありましたが、現在は明治18年創業の井谷寒天製作所1軒のみとなりました。
寒天作りには、夜間に気温が下がり、日中に晴天の中で天日干しができることが必要です。阿古谷の冬の厳しい寒さがその条件に適していたのですね。
ここで作られる寒天は,ほぼ100%京都の問屋へ卸され、高級和菓子の原材料となりますので、一般には小売りはしていません。ただし、『道の駅いながわ』で「糸かんてん」として販売していますので、ぜひお土産にどうぞ。
太陽の光に反射する糸寒天の白さがまぶしい。
冬の風物詩となった、寒天の天日干し。初めて見た人は、しばらく「???」状態で立ち止まります。
寒天の原料となるテングサ。国産品は減少しており、不足分は韓国産などを使用している。
※井谷寒天製作所:猪名川町下阿古谷字西田44 072-766-1035